戒名Q&A

仏弟子の名前としての「戒名」
戒名(かいみょう)は、仏教徒としての新しい名前です。仏門に入る、すなわち仏教を信じ、その戒律に従って生きようとする者が授かる名前であり、「戒」を守ることを誓った証としての意味を持ちます。
事例:
ある70代の女性が、長年仏教に親しみ、お寺の行事にも熱心に参加されていました。ご自身の死後に家族が困らないよう、「生前戒名」を希望され、僧侶と相談のうえ、意味のこもった戒名を授かりました。その名前には「慈悲深く、人に安らぎを与える存在であったこと」が表現されており、本人も大変満足されました。
このように、戒名はその人の人生や信仰、性格を反映する「仏教的な履歴書」ともいえるのです。
「戒」は釈尊の教えを守る誓い
仏教には「戒・定・慧(かい・じょう・え)」という三学(さんがく)の修行があります。「戒」はその第一歩であり、自分の行動を律する教えです。戒名には、仏弟子としてこの戒を受け入れ、守る者であるという意味が込められています。
事例:
あるご家族が亡くなったお父様の戒名を相談された際、「厳格でまじめに生きた方だった」と話されました。僧侶はそれを聞き取り、「清戒(せいかい)」という文字を戒名に入れました。これは「清らかに戒めを守る」という意味で、お父様の人生を仏教的に讃えるものでした。
戒名の由来:釈迦の弟子たちの出家名に起源
戒名の習慣は、インドの釈尊(しゃくそん/ブッダ)の時代に遡ります。釈尊のもとで出家した弟子たちは、それまでの俗名(世俗の名前)を捨て、新たな出家名(法名)を授かりました。そもそも、生前に戒律を授かり、仏教徒となり、仏教的生き方をするべきものです。これが長い時間をかけてこの慣習が中国・朝鮮半島を経て日本へと伝わり、日本においてやがて「亡くなった人に戒名を授ける」という文化が成立していきます。
歴史的事例:
有名な仏教僧「鑑真和上」(がんじんわじょう)も、日本に仏教を伝えるために来日した際、弟子たちに戒律とともに初めて戒名を授けられた記録が残っています。こうした戒名の授与は、日本の戒律文化の根幹をなしているのです。
生前戒名の意義と心の準備
戒名は死後に授かるものと思われがちですが、仏教的には「生前に授かる」ことが理想とされます。これは、自分が仏弟子として生きる覚悟を持ち、命あるうちに仏道に入ることを意味するからです。
事例:
癌を患っていた50代の男性が、闘病中に「死と向き合うなかで、仏の教えに救われた」と語り、生前戒名を希望。僧侶との対話を通じて、自身の生き方と向き合い、最終的に「和道(わどう)」という戒名を授かりました。これは「調和を重んじ、穏やかな道を歩んだ人」という意味が込められています。
戒名は“仏とのご縁”の象徴
戒名は、亡くなった後だけでなく、生きている間にも「仏とのご縁を結ぶ」大切な名前です。仏教の戒律を守り、仏の教えに従う者としての証しであり、その人の人生と信仰が凝縮された言葉です。戒名を授かるという行為には、単なる儀式以上の「精神的な意味」や「安心感」があるのです。
戒名と法名・法号の違いとは?わかりやすく解説
戒名(かいみょう)、法名(ほうみょう)、法号(ほうごう)──これらは似ている言葉ですが、それぞれに意味と使い方の違いがあります。特に仏教に詳しくない方にとっては混乱しやすい用語です。ここでは、仏教の教義と日本の葬送文化の両面から、これらの違いをわかりやすく解説いたします。
戒名とは?──仏弟子としての名前
戒名とは、仏門に入る際に授かる名前で、「仏弟子であることの証」です。特に日本では、亡くなった人に対して戒名を授けるのが一般的であり、通夜・葬儀・納骨・法事などで僧侶が読み上げる名前です。
特徴:
-
生前に授かることもできる(=生前戒名)
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多くの場合、「○○信士」「○○大姉」「○○居士」などの構成
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宗派に関係なく広く使われる
法名とは?──浄土真宗における呼び名
法名は、特に浄土真宗で用いられる名称で、同宗派では「戒律を守る」という考え方がないため、「戒名」という表現を使いません。したがって、浄土真宗では故人に対して法名を授けるのが正式な表現となります。
特徴:
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戒律ではなく「仏法に帰依した証」として授かる
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通常は「釋○○(しゃく・まるまる)」という形で始まる
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位号(信士・大姉など)は原則的に付かない
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おかみそりと言って、生前にいただくことも多い
例:
「釋善道(しゃく・ぜんどう)」
「釋尼慧光(しゃくに・えこう)」など
法号とは?──戒名や法名の中の一部
法号(ほうごう)とは、仏法に帰依した名、もしくは、法華経に帰依した者として「戒名」とは呼ばず、「法号」とされています。特に日蓮宗では、戒律を護持する事より、お題目が大切であるという立場をとる事から、法号といわれます。ただし、現代では「法号=戒名」のように使われる場面もあり、混同されているのが実情です。
わかりやすく整理すると
項目 | 内容 | 宗派での使用 |
---|---|---|
戒名 | 仏弟子の名前。通常は死後に授かる | 多くの宗派で使用(浄土真宗を除く) |
法名 | 浄土真宗で使われる呼び名。戒律ではなく信仰の証 | 浄土真宗限定 |
法号 | 戒名の構成要素の一部 | 主に日蓮宗系で使用 |
よくある誤解と注意点
-
「戒名と法名は全く同じもの」と思われがちですが、宗派の違いによって意味が変わります。
- 浄土真宗の法名は「釋」の字を冠し、位号をつけないのが原則です。
【まとめ】
戒名・法名・法号は、すべて仏教の信仰に基づく尊い名前ですが、その使い方は宗派や文化によって異なります。正しく理解することで、故人の信仰や思いをより深く受け止めることができます。
戒名を授かった方からのご意見を紹介しております。

また、ユーチューブ「三休の戒名チャンネル」でも動画でお話ししております
■授戒会について(生前戒名の方)
円宗院では、毎月第1日曜日授戒会(原則)を厳修いたしております。
ご希望の方のみ、ご参加ください。
授戒会に参加される方は、必ずご予約ください。
■Q:宗派について
どの宗派であっても構いません。(宗派不問)宗派にこだわることなく申込いただけます。どの宗派でも出し丈夫ですので、わからない方も、お気軽にご相談ください。
宗教法人 円宗院(天台宗系単立)では、もともと仏教は一つとして宗派にこだわることなく仏教活動をしております。
本尊は、不動明王。阿弥陀様ご宝前にて授戒する事もあります。
*各宗派として又、本山として戒名をお授けしているわけではありません。
菩提寺のあるかたは、必ず菩提寺の住職にご相談ください。
宗派にこだわられる方は、各宗派にて開催されている授戒会にてご参加をおすすめしております。
戒名自体は、同じです。どのお寺から授かるか?ということです。
先祖が浄土宗・日蓮宗・曹洞宗であるからといって、問題ありません。
ほとんどの宗派が、天台宗から、分派したもです。
もちろん、霊が迷うということもありません。
先祖の宗派にこだわって、初対面のしらないお坊様に付けていただくよりも、
お寺や住職にこだわって、安心して戒名を授かることをおすすめしております。
同時に、当院の考え方に賛同し、選ばれるお寺でありたいと願っております。
円宗院に戒名を申し込まれる方は、宗派にこだわらない方ばかりです。
戒名は、円宗院 三浦尊明住職もしくは、東 道光がお授けいたします。
■戒名について
希望される文字があればお知らせください。例)空・優・心
■院号・居士について
ご希望の方はお申し出ください。院号料など追加費用は不要です。
■費用について
お布施として、ご志納をお願いしております。
戒名(希望の方は院号料)・念珠が含まれます。
3万円・5万円・10万円 ご自分でお布施をお決めいただいております。
金額の多寡によって戒名のランク(種類)が変わるわけではございません
(上記以外に、追加費用がかかるわけでございません)
来院できず、郵送による授戒の方も同じです。
当院のお布施と費用の考え方。
●本来お布施は、喜捨であり、決めるべきものではございません。
しかしながら、かえって心配だという声もあることから目安としての金額を設定しております。
経済的にお困りの方は、何回の分割でも構いません。費用がないと受戒できないということはありません。
これは、当院のすべての内容(葬儀・法事・水子供養など)も同じです。
■戒名料について
戒名料というものは存在いたしません。本来、布施であり、料金として扱うべきものではありません。
しかしながら、現実問題として、上記に触れましたように戒名料や院号料として多額のお布施をなされている方がほとんどです。
本来であれば、生前に戒名を授かられ、仏縁を得るということはとてもすばらしいことです。
ですから経済的に余裕のない方は無料でも分割でも構いません。どうぞ気軽にご相談ください。
■菩提寺がある方へ
菩提寺がある方は、必ず菩提寺の住職にご相談ください。当院からはお授けできません。
■ご自分で戒名を考えた方は、お知らせください。
戒名には、様々な決まりがありますので、検討させていただいた上でお授けいたします。
■地域について
全国から受付いたします。
毎月第1日曜日に授戒会を開催しますので、来院できる方はお越しください。
出来ない方は、郵送やメールにて受け付けております。
■葬儀・法事について
もしもの時は、ご連絡ください。当院の僧侶が葬儀・法要を勤めます。
全国どこでもうかがいますのでご相談ください。
密葬で行ったので読経もなく、骨葬で葬儀をしたいとか、
49日の法要など問い合わせが多く、費用の取り決めを(目安)いたしました。
通夜 3万円
葬儀・(炉前・骨葬含む) 5万円
初七日 3万円
49日 3万円
1周忌 3万円
位牌開眼法要 1万円
仏像・掛軸開眼(1尊) 1万円
墓石開眼 3万円
納骨法要 1万円
車代 1万円(1日) 遠方の場合は実費
白木お焚き上げ 3千円
御膳料 5千円
塔婆 1本 3500円
■葬儀の場合:
通夜 3万+葬儀5万+車代2万(2日)(初七日・御膳料別)を目安になさってください
上記は、生前に戒名を授かっている方の目安です。
戒名を授かっていない方は
1日葬儀 20万円 通夜・葬儀 25万円(戒名含む) を目安にご用意ください
■49日を円宗院で行う場合:
49日3万円(御膳料別)を目安にお願いします。
お寺で行う場合、会場費も車代も不要です。
お寺で行う方が、便利で費用も安くなります。
その他、一法要につき、3万円を目安となさってください。
費用の分割やお遺骨の一時預かりも気軽にご相談ください。
本寿院(東京都大田区) 円宗院(神奈川平塚市) 広徳寺(埼玉県本庄市)大福院(千葉県市原市) 尊星王院(栃木県日光市)大津本寿院(滋賀県大津市)熊本別院(熊本県熊本市)にて執り行うことは可能です。その場合、会場費も車代も不要です。日時をご予約ください。
ensyuuin@otera.net
■手元供養について
読売文化センターなどカルチャーやお寺で指導しております。住職が作ったものは、高島屋や京王百貨店にて展示しております。お問い合わせください。(temotokuyou.com)
■相談について
疑問や質問があれば気軽にどうぞ。0463-33-9004
ensyuuin@otera.net
宗教法人 円 宗 院
神奈川県平塚市東中原2-17-7





